「自然豊かな土地で古民家をDIY」
なんて素敵な響きでしょう!
今回は、移住を経験したぼくたち夫婦が古民家DIYを実現できたのか?
実際に古民家DIYは可能なのか?
ぼくたちが感じたこと、経験したことをまとめていこうと思います。
これから移住を考えている人や古民家を購入しようと考えている人の参考になれば幸いです!
福岡から山口へ移住してはや7ヶ月が経って、住居エリアである母屋に引き続き、仕事場となるガレージのリフォームが終わり、我が家での大きな改修工事が一段落したところです。
縁もゆかりもない土地に移住してきたぼくたち夫婦の最大の問題は、物件を購入してあとに「どうやって快適に住めるようにするのか?」ということでした。
すべてを自分たちでDIYしないことにした
結論からいうと、ぼくたちは「古民家改修をすべて自分たちでしない」ということに決めました。
移住前は自分たちでお金を掛けずにDIYできたらいいよね〜なんて話していましたが、現実はそう甘くはなかった…笑
自分たちでDIYして古民家を復活させている人たちはほんとにすごいです!
ぼくたちには残念ながら無理でした…
自分たちの状況も含めて、古民家をどんな感じで改修していったのかを解説していきますね!
移住前と移住後の自分たちの状況
まず、ぼくたち夫婦の移住前と移住後の状況についてです。
ぼく(夫)の場合
夫であるぼくは、福岡に住んでいる時からフリーランスのデザイナーとして活動していたので、仕事的な環境で言えば福岡に住んでいた時と山口に移住した現在では全く変わりがありません。(打ち合わせや仕事で福岡に出ることはあります。)
仕事も以前と同じように自宅で行っています。
- 以前と変わらずフリーランスとして活動
- 在宅ワーク
- 打ち合わせ等あるときは都度外出
- 移住に伴う休業等なし
妻の場合
福岡の企業に所属していますが、現在は月に数回の出社以外は自宅でリモートワークをしています。(出社のために新幹線が止まる駅が近くにあるといことも大きなポイントでした。)
転職したわけではないので、こちらも福岡に住んでいるころに比べても大きな環境の変化というほどでもありません。
- 移住に伴い、退職等はなくリモートワークに変更。
- 月に数回、福岡のオフィスへ出社。
- 移住に伴う休暇等なし
ものすごく雑に言うと(細かい変化はたくさんありますが)仕事に関しては、住む家以外は以前と同じ環境がそのままスライドしてきたイメージです。
古民家をまるごとDIYする時間を捻出できるか?
ぼくたちの場合、住む地域以外はそこまで大きな変化がなかったため、自分たちで一から古民家をDIYで改修する時間を捻出できるか?ということが大きなポイントでした。
これは各家庭によってかなり環境がちがうため、一概に言えることではありませんが、ぼくたちはとてもじゃないけどそこに割く時間はありませんでした…
住みながら自分たちですこしずつ改修を進めるということも考えましたが、ぼくたちが購入した物件は築50年の平屋で、長いこと人が住んでいなかったことので(家主さんが時折換気などにはきてくれていました)、大規模な改修が必要な物件であったこと。
すぐに住める状態ではなかったし、当時はコロナが猛威をふるっていたこともあり、福岡-山口間を頻繁に行き来することも難しい状況…
とはいえせっかくの物件購入、古民家をリフォームする機会なんてそうそうないので、できれば自分たちでできることはやっていきたい!
なんてことを思っていました。
古民家の状態を理解できるか?
移住や物件購入にあたって、家の状態がどういう風になっているかがある程度理解できているかできていないかでは、その後の改修の進め方や快適な移住生活を送ることのハードルがかなり高くなります。
一見きれいそうな感じに見えても、床下や屋根がどうなっているか?上水道、下水道はどういう状況か?など確認しておかないことがたくさんあります。
実際、ぼくたちは今の物件を少し手を入れれば住めるんじゃないか?と思っていましたが、実際のところは床下や屋根、水周りなどはほぼほぼ取り換えないと住めない状態でした。
素人目では、家のどこが悪いか、どこを直すべきかを判断できなかったのです…
肌感として、ここが理解できていると、修繕箇所によっては自分たちだけでも負担が少なくセルフリノベーションができるのかもしれませんが、築何十年も経っている家だと現代の生活スタイルに合わせるためには、かなりボリュームのあるDIYになると思います。
リフォームを誰に頼むのか?
「古民家 改修」などでネット検索するといろいろな記事を見ることができるのですが、気になったのは成功例よりも失敗例でした。
とある記事には、
古民家リフォームの後悔する理由
- 価格がかなり高くなる
- 対応できる職人さんが少ない
- 家が暑い・寒い
価格がかなり高くなる
古民家はシロアリの確認や、構造上木部の確認、雨漏りや水漏れ、下地のやり替えなどが発生するため中途半端な工事ができずおのずと費用が高くなる。
対応できる職人さんが少ない
古民家リフォームに対応できる職人さんが少ない問題。
1000万を超えるリフォームは業界全体で0.6%。3000万を超えるリフォームは0.12%しかない。
そのため担当できる職人さんが限られてくるため、対応できる人を探すのが難しい。
家が暑い・寒い
隙間がひどく、断熱材も入っていない。
構造的に風がすごく通るので、エアコンが効かない。
解消するためには、費用を掛けてもろもろを新しくする必要がある。
などなど…
よくあるご近所さんとの付き合い方に関しても不安がある中で家の問題だけでもかなりあることが判明しました…
厳しい現実ですが、実際のところ間違いないことだったなぁと今になってうんうんと大きくうなずけることばかりです。笑
そんなこんなで途方にくれていましたが、まずはできることからやってみようと各所に相談することから始めました。
まずは定住促進スタッフに相談してみよう!
ぼくたち夫婦は、「空き家バンク」を使って、今の物件に出会ったのですが、この物件に出会うまでにいろいろな物件を見て、地域の「お試し暮らし制度」を活用しました。
そこですごくお世話になったのが、定住促進スタッフの皆さんです。
ぼくたちが現在住んでいる山口市南部エリアは、定住促進スタッフが地域の人たちで構成されていたので、移住地を選定している段階から、かなり親身になって相談に乗ってくれました。
物件内覧の際も、当日は立ち会ってくれたので家主さんとのコミュニケーションもかなりスムーズに進み、改修に関しての不安なことも、物件購入の前に地域で活動している信頼できる工務店さん(古民家改修の経験が豊富な)を紹介してくださり、事前に家全体の確認や改修箇所などの洗い出しなどなどを相談させていただきました。
縁もゆかりもない土地に移住するぼくたちにとって、定住促進スタッフのみなさんがいなければ、今の快適な生活はなかったんじゃないかなぁと思うくらいお世話になっています。
移住を考えている方はまず各地域の定住促進スタッフさんに相談してみることをオススメします!
リフォームを職人さんにお願いするメリット
定住促進スタッフさんに職人さんを紹介していただいたおかげで、一気に古民家生活が現実的になっていきました。
ぼくたちが感じた職人さんに頼んでよかったと思う点はこちら。
- 家がいまどんな状態かを確認、説明してもらえる
- 自分たちではわからないことを相談できる
- 補助金関係の相談もできる
- 仕様が決まればあとは待つだけ
- 地域の人とのつながりが生まれる(後述)
職人さんにお願いすることで感じた思わぬメリットとしては、地域の人たちと共通の話題ができたことです。
ぼくたちがお願いした職人さんは同年代の方だったのですが、なんとご近所に住まれている方で近所の家の改修や空き家バンクの他の家の改修、お試し暮らしに使われている家のメンテナンスなども請け負っている職人さんでした。
そういう経緯があったので、工事に伴ってご近所さんに挨拶に伺った時も「あーあそこの○〇さんにお願いしたんやね〜」なんて話にもなったり共通の話題が生まれて、工事中も顔見知りがしていることもあってトラブルもなくスムーズに工事が進みました。
我が家は家に入るまでの道が狭いので、工事中はトラックなどをご近所さんの敷地に止めさせてくれたりと、工事以外のところでもかなりご近所さんに助けてもらえたのでかなりありがたかったです!
こういった人とのつながりは地方ならではですよね!
リフォームを職人さんにお願いするデメリット
- DIYよりも費用が高くなる
- 工事の請負契約など、契約が発生する
- 仕上がりが自分のイメージと違っていることがある
こんなところでしょうか。
正直なところ費用に関しては、自分たちではできない事をお願いしているので、自分たちの想像する費用と違うのは当たり前の話で、物を買うときも原材料費だけを計算して高いとか安いとか考えて買い物はしませんもんね。
施工箇所によっては、資格がないとできない(電気関係)ところもありますし。
とはいえ、潤沢な予算があるわけではないので、いろいろとできること、できないことを相談に乗ってもらながらリフォームを進めてもらいました。
契約に関しては、よほどなにか問題になら無い限りはなにもないのですが、強いて言うなら書類の記入がいくつかあるくらいです。笑
仕上がりのイメージは人によっては、クレームになることもあるかと思います。
ただ、ここもコミュニケーションをきちんととってくれる職人さんにお願いできればたいした問題ではないと思います。
コミュニケーションをきちんととってくれる職人さんを見つけるのがとても大変だと思うのですが、ぼくたちは運がよかったのかもしれません。笑
まとめ「全部を自分でしなくてよかった」
と、こんな感じでぼくたちは全部を自分たちでDIYすることはせずに、プロにお任せしないといけない部分はお任せして改修をしました。
予算的にすべてをお願いすることはできませんでしたが、職人さんに自分たちができる範囲の改修はどんなことかを相談にのってもらって、基礎などの大規模な改修が終わった現在も、ちょこちょこと自分たちで家の改修を進めている所です。
結果的には自分たちでDIYする箇所もきちんとあって、自分たちではできない部分は職人さんにお願いすることができたので、この方法にして良かったと感じています。
これをすべて自分たちでやることを想像すると、おそらく今のような生活はまだまだ先の話だっただろうし、毎日の仕事をしながら慣れない大工仕事や不便な古民家での生活ということを考えるとメンタル的にもかなりきつかっただろうと思います。
ここ何年かですごく思うけど、自分一人にできることなんでほんとにちっぽけだけど、周りの人たちにいろいろと助けてもらって今の生活があるなぁとしみじみ思います。
ぼくたちに関わってくれるみなさんありがとうございます!(唐突な感謝すみません笑)
リフォームに関する投稿はこちら
母屋やガレージの改修の様子は別の記事にあるので、お時間のある方はそっちも読んでいただけると幸いです!
それではまた!
空き家探しや補助金に関することはこちら。