【プチ移住体験】お試し暮らし住宅でリアルな生活を味わってみた

お試し暮らしで移住体験

今回は、「前回の記事」で少し触れたお試し暮らし(移住体験)について詳しく書いていこうと思います。
ぼくらが山口県での移住を考え始めて、空き家探しと並行して模索していたのが、実際に「その地域を知る」方法でした。

移住を意識し始めてからの懸念点として、地方に行けば行くほどその地域の情報量が少ないということでした。最近は地方でもメディアを通してその地域のお店の事を発信しているサイトなど増えてきましたが、実際にそこに住むということを考えると、お店の情報だけでは不安な部分がどうしても出てきます…

移住をするにあたって、家や仕事などの自分に関わる部分はもちろん大切なのですが、住みたい地域の人とお互いにストレスなく付き合えるかがとても大切だと思います。
なぜなら、移住は引っ越してからがスタートだからです。
都市部であれば、引っ越す際に近所の人の事はそこまで気にしないんじゃないかと思います。実際にぼくも今までは比較的大きな街で生活していたので、引っ越す時に近所の人とのことは気にしたことがありませんでした。

ただ、移住地を探して色々と廻って感じたことは、自分たちが思っているよりその地域の人たちが自分たちのことを気にかけてくれているということでした。
少し悪い言い方になってしまいますが、「どんな人が来るのか気になっている」という事を感じました。
ここをどう捉えるかがとても大事で、この部分を疎かにしてしまうと、移住後に近隣の人とトラブルになったりして、せっかくの移住生活も楽しくないということになってしまいます…
乱暴な言い方をすれば、住む家はお金さえかければ快適な環境は自分で作ることはできますが、その地域に住んでいる人は自分ではどうにもならないのです。

そこでぼくらが利用したのが、各自治体が運営している「お試し暮らし(移住体験)」です。

お試し暮らしスタートまでの流れ

この制度は各地域ごとにあるようなのですが、ぼくらが利用させてもらったのは山口県でのお試し暮らしです。
まずはサイトから連絡をして諸々必要書類などを揃えて(前回の記事参照)、実際に現地の担当者さんにお会いして注意事項や質問などをお話した後、本申し込みという流れになります。

まずびっくりしたのが、受付、申し込みを担当していただいたのが市役所などの職員の方ではなく(実際には予定が合わず同席できなかったそうです。)その地域でボランティア活動をされている現地に住む方々が対応してくださいました。
そのおかげでこの地域の事や周りの環境の事や地域として取り組んでいるイベントのことなど、とても丁寧に教えてもらうことができました。

本申し込みが完了次第、希望の日程で問題なければ念願のお試し暮らしのスタートです!

お試し暮らしで気をつけること

気をつけることとか大げさに書いてしまいましたが、ぼくらが今回お世話になった地域に関していえば、そんなに大げさにこれをしちゃいけないとか、あれをしちゃいけないとかいうことは特にありませんでした。
もちろん、期間限定で家をお借りして生活するので、家の物や家自体をキレイに扱うなど一般常識としての部分は当たり前に守るということは当然です。

家庭ゴミに関して

強いて言うなら、ゴミの分別やゴミを出す時間帯などは、地域によって違うことが多いので、お試し暮らしを始める段階で確認しておくことをオススメします。
ぼくらの場合、現在福岡市在住なのでごみを出す時間帯は夕方〜夜の間なのですが、山口県だと朝〜お昼までの間だったりと、かなり大きな違いがありました。
ゴミを出すタイミングや曜日などは事前に確認しておきましょう。
もちろんゴミ袋も各自治体ごとによって変わるので、買い出しの際に一通り揃えておくのがいいと思います。

また、ゴミを出す曜日は決まっているので、お試し期間によっては最後のゴミが出せない事もあります。
その際は、担当の方に相談をして、一番最後のゴミはどうするか事前に確認しておいた方がいいです。
ちなみにぼくらの場合は、最後のゴミは分別、各ゴミごとに納屋にまとめておくことで、後日清掃のタイミングで担当の方に捨ててもらいました。

移動手段について

当然といえば当然なのですが、都市部のように公共交通機関は整っていません。自然が多い地域は基本的に車社会です。コンビニやスーパーも徒歩で行ける範囲にないことが多いと思います。
ぼくらはお試し暮らしを始めたときに自分の車を持っていなかったので、レンタカーを期間中レンタルして車で移動をしました。このお試し暮らしで一番コストがかかったのがこのレンタカー代ですw

ただ、今回お世話になった地域は意外にも徒歩圏内(20〜25分)の所にJRの駅もあり、自転車があればある程度なんとかなったかもしれません。地域によって移動手段は大きく変わると思います。

日用品などの買い出し

こちらはお試し暮らしの期間の長さによって変わるとは思いますが、基本的にはある程度まとめ買いすることをオススメします。

やはり近所に便利なコンビニやスーパーなど、徒歩圏内にないことの方が多いです。車移動が基本なので、車を持っていない方だと買い出し一つとっても地域によっては、結構大変かもしれません。
お試し暮らしをスタートする段階で、日用品や保存が効く食料品などはあらかじめ準備しておいた方がいいかもしれませんね。

懐中電灯などのライトの準備

これはぼくらがお試し暮らしをして準備しておけばよかったなぁと思う物です。
いなかの夜は想像以上に真っ暗です。びっくりするくらい!

夜出歩くことは無いとは思いますが、車を止めた場所から玄関までの間など、少しの距離を歩く際はほんとに暗いので、懐中電灯などはあってもいいかもしれません。
ぼくらはお試し期間中に帰宅が夜になってしまった時はスマホのライトで代用していました。
真っ暗なぶん、よく晴れた日の夜空はプラネタリウムか?ってくらいの星空が広がっていて、とても幻想的でした。

気候について

これも地域によって千差万別とは思うのですが、ぼくらは今回、年末年始の長期休暇にお試し暮らしを利用しました。
比較的温暖な地域とは聞いていたのですが、やはり福岡と比べると寒さは厳しかったように思います。
あとは戸建ての住宅に住まわせてもらった分、普段よりかなり部屋が広かったので、寒い部屋は寒かったですw
2020年から2021年にかけての年末年始は雪が積もりました!

お試し暮らしでの雪景色
朝起きると一面銀世界。とてもキレイでした。

ただ、お試し住宅にはエアコン、石油ファンヒーターも備え付けであったし、布団もたくさん貸していただけたので、寒くて寝られないとかいうこともなく、とても快適なお試し暮らしでした。

お試し暮らしで感じた人のあたたかさ

2020年の年末から2021年のはじめにかけて過ごした「お試し暮らし」
旅行などで行く華やかな観光地に行くわけでもなく、レジャースポットに遊びにいくわけでもなかった約2週間のお試し生活でしたが、ぼくらにとってはその地域の雰囲気を知るためのとても有意義な時間だったなぁとこのブログを書きながら思い返しています。

お試し暮らし中の散歩中の景色
お試し暮らし中の散歩中の景色

お試し暮らし初日に初日の出のスポットを教えてくださったり、ご近所にいただいた大根(丸々1本!おいしくいただきました。)をお裾分けしてくださった移住支援団体の方々。
初日の出を見に行った場所で出会った近隣住人の方々。
散歩中に、にこやかに挨拶をしてくれた近所の子どもたち。
特に移住支援団体の方々は、このお試し暮らし以降も色々と気にかけてくださって、本当に感謝しても足りなくらいです。移住支援団体の方々に色々とアドバイスをいただき、2021年9月現在、家の購入を進める事ができています。

灯油を入れている所
雪の中での灯油調達。寒かったですw
近所の正八幡宮
初詣に行った神社。厳かな雰囲気でした。

ぼくらがお世話になった地域の方々は、まだ移住を決めていないぼくらにもみなさんとても親切にしてくださいました。実際にこのお試し暮らしを終えた後も連絡をしてくれて、この後の家探しにも同席してくれたり、地域のいろんなことを紹介してくれたりと、ことあるごとにお世話になっています!

そういう地域の人との交流があったことで、これから先の移住生活に対する不安もいまはほとんどなく準備にとりかかることができています。
移住後には、自分たちもなにかしらのかたちで地域に貢献できるようになりたいと思える貴重な経験をさせてもらいました。

この記事を書いた人

Takashi

山口県下関市出身。
フリーランスのデザイナーとして活動しています。
写真を撮るのが好きです。
2022年3月に山口市に移住してきました。
移住に関することや自分たちのライフスタイルなどを備忘録として残していきたいと思います。